2018年2月17日土曜日

春になれば


 今年の冬はえらく寒くて今が一番寒いぐらいだと信じたいところだけど、ここ2,3日寒波も緩んでて春はそこまでやってきているのかちょっと目がかゆくなってきた。

 この寒いのにちゃんと杉は準備怠りなく今年も花粉を飛ばす気のようだ。

 こちらも一応毎年のことで分かっちゃいるので1月後半ぐらいから抗アレルギー剤を飲んで、毎朝ヨーグルトも食べている。
 加えて今年は、最近やってたNHK「人体」でクロストリジウムの仲間の腸内細菌が免疫の暴走を防ぐメッセージ物質を作っていて、野菜とかキノコとか食物繊維の多い食事をとっていると花粉症などアレルギー症状が緩和されると聞いて、腸内細菌と人間の共生関係の深さに驚くとともに、さっそく意識して食事を作っているのだけど、これがこの冬の寒波が食卓を直撃しているのは奥様ご存じのとおりで、野菜がクソ高い。
 キャベツ1玉398円ってちょっと奥様!マーッどうしましょ。

 野菜がないならキノコを食べればいいじゃない、とマリーアントワネットっぽい台詞を吐きつつ毎日キノコ食いまくっている。
 キノコの菌糸瓶栽培を開発した人は本当に偉い。特にマイタケの栽培技術開発してくれた人には感謝しかない。マイタケ大好き。
 でも葉っぱモノも食べないなとバランス悪いかなと、路地ものハウスものは軒並み高騰でこの時期の茄子がまだ割安に思える始末で、その中で安定した値段なのがモヤシとかかいわれ大根とかの水耕栽培系で、確かに温度管理した室内で生産されているだろうからこういう寒い冬でも安定生産できるんだろう。「食の安全」っていうと「無農薬路地もの」とかが良さそうな印象があって、ある一面ではそうなんだろうけど、やっぱりここでも多様性って重要で、路地ものしかなければオラこの冬こせねえダ。美味しいマイタケも街の人間の口さは入らねえダ。
 モヤシ業界が価格が安くてやっていけないとかいうニュースも流れていたけど、この冬おおいに見直した。モヤシも立派だ。なくなっちゃこまる。

 で、写真の緑だけどこれも水耕栽培系で「豆苗」なんだけど(右の球根は紫タマネギではなく同居人が育てているヒヤシンス)、この冬の野菜高騰で初めて買ってみた。中華料理屋とかで食べたこと自体はあったけど買って料理してまで食べようと思ったことなかった。でも相対的に安い価格になっているので食べてみた。
 味はまあ普通に青物野菜の味なんだけど、なるべく捨てる部分を少なくしようと下の方から切ったら種である豆の部分が混入してしまい、これが割とカシュカシュといい具合の歯ごたえで、当たり前だけど豆っぽい味がしてなかなかにいける。豆をなるべく根こそぎ食おうとして根っこが多く入るとやや歯触りが悪くなる。でもまあ豆旨いので根っこもけっこう食っちゃう。

 豆ってうるかさずにそのまま調理できるのはレンズ豆ぐらいで、割と食べるのに手間がかかるので、むしろ豆を食べる目的で買うようになりつつある。
 ついでにそれでも残った豆と根っこに水かけて窓際に放置しておいたらちゃんとひこばえ生えてきてもうすぐ収穫できそうになってきた。なかなか美味しいし楽しい野菜である。
 という感じで春を楽しみに待ちつつ、魚も釣れているしクソ寒い冬も堪能している。


 どうでも良いことだけど、「ひこばえ」が漢字では一文字で「蘖」とも書くと変換候補に出てきて、この年になって初めて知った。逆に「孫生」は出てこない。「蘖」より「孫生」のほうが意味分かりやすいしなじみあると思うのだけど、いずれにせよ林業や農業の現場から現代人の言語感覚とかが乖離していっているということだろうか。

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